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放浪記
その無軌道な足跡の数々


2000.04.20 〜 第三期「関東の駅百選」スタンプラリー
【第一部 右往左往篇】
【第二部 丁々発止篇】(2000.06.03 〜 2000.06.25)
【第三部 臥薪嘗胆篇】
※ タイトルと内容は無関係です。


#9/24 館山(JR)
6/3。英会話帰りに千葉モノレール目指して千葉に向かってみたら、ちょうどワイドビューさざなみがやってきたのでふらふらと館山まで行ってみる。京葉線内での飛ばし方とは裏腹に意外とのんびりとした走り。一時間ほどで辿り着いた館山駅のホームから海岸が見える。潮の匂い。海風が強い。館山の駅舎はオレンジを基調とした明るく瀟洒な感じ。駅前に閑潰しにちょうどいい場所がなかったので、海岸まで歩き、しばらく海を眺めて呆ーっとする。・・・しかし、館山も久しぶりだ。以前、館山を目指しながら館山にたどり着けなかったことがある。1996年の秋のことだ。たまたま丸一週間の休みがとれたのだが、なぜか突然房総半島を自転車で一周をしたくなって、台風一過の秋晴れのある日、自転車で出かけた。いつものクセで予定は全く未定で、どこに泊るとかそもそも房総半島をどっち向きに廻るかすら考えずに出かけたのだった。浦安から半日かかって蘇我を通過し、外房線と内房線の分岐点でしばらくうろうろとしたのち、内房周りに決定。国道16号を南下し、初日は木更津で果てる。二日目、とりあえず館山めざすべえ、と思ったが、台風の余波で、富浦町内の国道16号線が土砂崩れで閉鎖。土砂崩れの場所から迂回路の入り口まで往復20kmを無為に走る羽目に陥り、精神的に滅入る。この日は内房線も外房線も全線不通。特急さざなみが普段は止まらない上総湊駅に所在無く停まっていた。結局、この日は館山に陸路でほとんど到達不能なのであった(車で富浦町から鴨川市を経由するしかなかった。30kmの迂回になる)。しょうがないので、富浦町から鴨川市まで房総半島を突っ切ることにした。距離は20kmほど。途中にたったの標高300mの山があるのだが、それでも登坂路に慣れない人間には心底大変で、本当に泣きそうになりながらなんとか峠を越えたのだった。その日は鴨川市で昏倒。その後、三日目に土気、土砂降りの四日目に浦安に帰還と、房総半島を四日掛りで一周。総走行距離は260kmであった。

【館山駅】


#10/24 県庁前(千葉モノレール)
6/3。本千葉から歩いて5分。相変わらず懸垂式モノレールの揺れは、気持ち悪いのう。特に千葉駅近くの急カーブ。


#11/24 極楽寺(江ノ島電鉄)
6/10。先週同様、英会話帰りにふらふらとホリデーパスを片手に出かけてみる。まずは鎌倉。1時間半ほどでたどり着いた鎌倉駅のはずれにある江ノ電ホームは結構な賑わいをみせている。時刻表を見ると、1時間に5便の列車が出ているがこれが非常に覚えやすい。すなわち毎時12の倍数分発である。やがて車両がやってくる。すべりこんできた車両は車幅がなく、車内が案外狭い。立ち客がでるくらいの混雑で列車は出発する。発車の合図は昔懐かしいジャリリリとやかましいベルである。車窓をながめれば、線路ぎりぎりまで住宅が迫っている。それどころか、門扉が線路に面している家も結構ある。最後尾の窓から線路を眺めると、線路に無数の道路小路が交差している。やがて鎌倉の大仏で有名な長谷駅をすぎ、極楽寺駅というめでたい名前の駅が最初の目的地である。降りる。一面しかないホームの背後には小さな川が流れており、せせらぎの音が涼しげ。駅の周りには木々が青々と繁っており、あたりを結構観光客が歩いている割には静かで、なんとも安らぐ。安らぎすぎて肝心のスタンプを押すのを忘れかけるほどであった。

【極楽寺駅】


#12/24 片瀬江ノ島(小田急)
6/10。極楽寺駅で12分ほど安らいで、1本あとの電車にのる。極楽寺駅を過ぎると、江ノ電は海岸線に出る。車窓が一気にひらけて見渡す限りの大海原が目に飛び込んでくる。梅雨に入ったというのに、波打ち際にはサーファーがうようよしている。江ノ島に近づくと、線路は次第に道路と交差が多くなり、ついには道路の真中を走るようになる。まるで路面電車のようである。土佐電鉄もこんな感じで、路線の一部で場所がなくて道路の上を車を押しのけて、堂々と走っている。江ノ島駅手前で鉄道とは思えない急カーブをすぎる。江ノ電はここまでで、今度は徒歩で500mほど離れた片瀬江ノ島駅に向かう。江ノ島駅から江ノ島に向かって、土産物屋がずらりとならぶ通りをのんびり歩く。わ、スマートボール屋だ。風が潮臭くなったと思ったら、視界がひらけて江ノ島が見えてくる。その江ノ島を無視して、道を折れ曲がって突き当たりに見える真っ赤な建物・・・って、これが片瀬江ノ島駅か。あまりの能天気さに腰が砕ける。竜宮城をイメージしたものらしい。

【なんとも能天気な構えの片瀬江ノ島駅】


#13/24 若葉台(京王)
6/10。片瀬江ノ島〜藤沢〜茅ケ崎〜海老名〜橋本〜若葉台。行きにくかった。以上。数的にはこれで折り返し、後半戦突入だが、残る駅は遠い駅ばかり。ふう。


#14/24 東久留米(西武鉄道)
6/25。小雨模様。池袋からの西武線なのだが、走っている列車の種類が中央線並みにいろいろあって紛らわしい。適当に乗り込んだ列車は各駅停車で、途中で快速だか特快だか急行に抜かれるらしい。東久留米に止まるかどうは知らんけど石神井公園でうりゃ、と乗り換える。果たして東久留米にとまったのはいいが、後続列車はのきなみ通過で結構途方にくれたりした。


#15/24 高坂(東武鉄道)
続き。東久留米から所沢に向かい、新宿線に乗り換えて終点の本川越を目指す。ところで、本川越駅は川越駅か川越市駅のどちらかに接続してほしいものだ。本川越は東武線の川越駅と川越市駅のちょうど中間のあたりにあって、どちらに乗り換えるにしても結構歩くのだ。どうでもいいが似た駅名ばかりでややこしいな。小雨のなか、本川越駅から川越市まで歩き、川越市駅から東武東上線で15分ほどで高坂駅。なんとなく強まった感のある名前であるが、残念ながら読みは「たかさか」。次に目指す秩父鉄道との接続駅、寄居行きの列車までちょっと時間があったのでここで昼飯。

【高坂駅】


#16/24 三峰口(秩父鉄道)
続き。次の三峰口駅が本日のメイン目的の駅である。なんと云っても遠い(といっても浦安から高々100kmだが)。東武東上線の終点、寄居で秩父鉄道に乗り換える。先刻から車窓はとんでもない山の中である。雨もだんだん強くなってきた。すぐそこに山々がのぞけ、ガスがかかって非常に幻想的な雰囲気。秩父鉄道の終点、三峰口は奥秩父への入り口として有名で、山系の駅なのだが、この天気と日曜の午後ということもあって、これから山登りをしようとする客は見あたらなかった。ところで、i-modeに駅探というサービスがある(有料)。時刻表まで考慮に入れた最適乗り継ぎプランを教えてくれる優れものなのだが、どうも乗り継ぎなどの余裕を少々多めにとるようで、たまに非常に時間に余裕のある、すなわち連絡がよくないプランを提示する。スタンプラリー中はハンコのためだけに遠くまで出かけるので、よほどの名物や名所がない限り滞在時間は最小限にとどめて効率化を図りたい、というのがある。i-modeによると三峰口に云って戻ってくるだけで、帰宅がずいぶんと遅れるらしいのだが、そのルートは妙に接続待ちが多く、まだまだ最適化の検討の余地がありそう。電話で青森を巻き込みルート検討を行うが、結局目の前にやってきた列車に飛び乗るという、いつもの動的計画法的挙動にでる。途中のある意味有名な駅、御花畑。電波系な駅だこと。水煙にけぶる山々を遠めに1時間ほどで三峰口駅である。駅前はええ感じにさびれ、いかにも終着駅といった風情なのだが、なぜかホームには人がごった返している。駅構内の片隅でバズーカみたいな望遠レンズを担いだ人間も散見される。なにかのイベントでもあるのかと思ってあたりを見れば、隣のホームに黒煙吹き上げるSLが出発を待っていたのだった。このSLの指定券を手配するのが面倒なのと、時間が勿体ない、ということでSLは無視してすばやくスタンプを押してあたりをカメラに収めて、たったいま乗ってやってきた車両の折り返し運転に飛び乗る。滞在時間6分。

【御花畑駅 電波届いた?】


#17/24 深谷(JR)
続き。なんのことはない、東京駅のミニチュアである。


【第三部 臥薪嘗胆篇】

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