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放浪記
その無軌道な足跡の数々


1999.04.17 〜 第二期「関東の駅百選」スタンプラリー
【第一部 東奔西走篇】
【第二部 櫛風沐雨篇】
【第三部 捲土重来篇】(1999.09.03 〜 1999.10.10)



#20/25 センター北(横浜市営地下鉄)
9/3。会社帰りにぶらぶらと。なんとか駅の北にある駅は大抵、北なんとか駅であり、なんとか北駅、となるのはかなり珍しいと思う。尤も、センター北駅の次はセンター南駅で、センター駅は存在しないのだが。余談。富良野線には西御料から西なんとか駅が4駅続くが、なんとか駅は1つも存在しなかったりする。列車は地下鉄と云うわりには地上に出たり地下に潜ったりと忙しい。センター北駅は銀座線の渋谷のようにトンネルから真っ直ぐに地上に這い出る地点の駅で、ホームの一方はトンネルで反対側は地上である。地下鉄の新線開通とか広告がちらほらと見える。


#21/25 勝沼ぶどう郷(JR)
9/5。今シーズンの18きっぷを使える最後の日曜日なので、気合入れて東西線始発で旅立つ。何も考えずに西に向かい、8時過ぎに到達。かつては勝沼駅だったこの駅は、平成5年に勝沼ぶどう郷駅に改名されている。その名の通り駅は一面のぶどう畑の山の中腹に立っている。ぶどう畑以外は特に何も無かったのだが。勝沼ぶどう郷と隣の甲斐大和の間は平成9年にルート変更がされており、放棄された旧ルートは平成11年現在、中央線で最も新しい廃線である。急峻な斜面を急カーブのトンネルと橋梁とで駆け抜けた廃線跡は、トンネルは封鎖、橋梁は鉄橋を外されており、簡単には近づけないと云う。

【勝沼ぶどう郷】


#22/25 西桐生(上毛電鉄)
同日。わたらせ渓谷鐵道を堪能して(別掲)、すでに夕暮れの桐生。このあたりは東武に上毛にわたらせにJRといくつかの会社の路線が走っているのだが、それぞれ接続駅が微妙に違っていてややこしい。東武と上毛は赤城、東武とJRは伊勢崎、東武とわたらせは相老、JRとわたらせは桐生といった具合である。鉄道で桐生から西桐生まで行くとなると、桐生〜相老〜赤城〜西桐生となる。えーい、分からんときは歩くに限る。実は桐生から3分ほど歩けば西桐生駅なのであった。なんか、駅前に異人が多い。さて、西桐生駅ではスタンプは改札の外側にあったので、スタンプを捺すなりJRの桐生駅に舞い戻る。上毛電鉄の試乗は次の機会に。今回廻った20社の内、上毛電鉄は唯一金を払わない鉄道会社となった。街中に甲子園がどうたらの横断幕があちこちに見えると思ったら、桐生第一が優勝したんだっけか。

【西桐生 上毛電鉄には乗らず】


#23/25 足利(JR)
同日。桐生から両毛線で15分で足利である。次に目指す東武鉄道の足利市駅はJRの足利駅から渡良瀬川を挟んだ対岸にあって、これが意外と遠い。ふう。佐野で乗り換えるべきだったかな。

#24/25 館林(東武鉄道)
日比谷線の乗り入れ先の終着駅として名前だけはよく見ていた。足利市から1時間の東武動物公園で乗り換えて、さらに40分。ここから秋葉原はさらに90分かかるのであった。


#25/25 上三依塩原(野岩鉄道)
9/29。午後から休みだったので会社帰りにぶらり。といったお手軽な距離ではないが。13:20浅草発16:31上三依塩原着と片道3時間以上の道行き。曇天模様の空の下、浅草から旅立つ。途中の下今市あたりまでは平地を複線で快調に飛ばしていくのだが、鬼怒川のあたりまで来ると車窓の様相は一変する。左右にそびえる山々の谷底にトンネルと橋梁で道を切り開いて進むといった感じ。駅がトンネル内部にあるモグラ駅もある。いつしか、通学の生徒もめっきり減って、ビール片手に早くも正体を無くしている親父軍団や、いかにもグループ温泉旅行のいでたちの学生くらいしか車内には見えない。そういった集団も鬼怒川温泉郷や川治温泉郷であらかた降りてしまい、車内はなんとも空ろな感じ。一層山々が深くなり、あと2駅で福島県、の駅が今回の目的地の上三依塩原。近くの、といっても数キロ離れているのだが、塩原温泉郷への玄関口として、昭和61年に開業した新しい駅である。ところが、ありがちなことに駅前には何もない。お世辞抜きに何もない。駅から一番近い建造物まで200mはあるだろうか。一日3往復しかない路線バスの転回スペースとして駅前には広いロータリーが広がっているのだが、バスもタクシーもいない。車の心配がいらないのか、近くの主婦が幼い子供をだだっ広いロータリーに野放しに遊ばせつつ井戸端会議に精を出していた。こんな寂れた駅のくせに駅員はいた。まだ若いと思える女性が舌足らずな感じで、今晩の宿の紹介だのなんだのをしていた。ちなみに、改札を抜ける時の開口一番は「温泉ですか、スタンプですか」。はい、スタンプです。ペタリ。これで25駅すべて収集完了である。しかし、遣り甲斐のあるのスタンプラリーであった。スタンプを捺すと、すぐさま、窓口で隣の駅までの切符を購入して、ホームに舞い戻る。どうせ駅前に見るべきモノはない。隣の中三依駅前の公衆温泉を目指すことにする。ホームでしばし佇む。糠雨が降り出してきた。前回この駅にやってきたのと同じ列車を待つ。前回ここにやってきたときは、夏真っ盛りでセミのうるさい夕暮れだったが、今日は秋分の日も過ぎ肌寒い。となりの駅もこれまた呆れるほど駅前になにも無い駅であった。公衆温泉はただの民家の様な格好をしており少々迷った。尤も、それ以外に建物がないので間違いようがないのだが。

【上三依塩原駅 盛夏(左)と初秋(右) 変わらんけど】



#エピローグ 横浜
10/10。本来なら鉄道の日の10/14にやるべきなのだろうが、不思議なことにその日は休日ではないので、その近くの休みということで、この土日は横浜駅ちかくの広場で鉄道の日なんとかイベントをやっていた。その会場で、よく全駅廻ったね認定証を発行しているのである。このスタンプラリーのスタンプ台帳の発行部数は2万冊。振り返ってみれば、かなり時間と金と根性の要るスタンプラリーだったので途中で挫折する人間も少なくなかったと思える。せいぜい完走者は1割の2000人程度か、と見ていたが。さて、現地につくと協賛鉄道会社30社あまりが出店している即売会のテントがずらりと軒を連ねている。しかも、店で売られている商品がやたら濃い。鉄道模型やら記念切符やらサボ(side boardの略。電車の横に挿し込む行き先看板)やらなにやら。おまけに客も負けずに濃いわ、アツいわ。ひどく繁盛していて、あたりはエラい混雑である。とか云う手前もその一員なのだが、これだけ盛況ではかえって醒めてしまう。人込みは好かん。人波を漕ぎ分け、ようやく認定証と記念メダルの発行カウンタへ。・・・事前に準備した記念メダル2500枚は放出しきってしまったので、別途郵送にてお送りします、だと。聞けば、結構早い段階で2500枚の記念メダルを配りきってしまったのだという。一連の放浪中にスタンプを捺す人間をほとんど見かけなかったので、そんなに完走者がいるとは思わなかったが、少なくとも2500人は完走しているようだ。まあ、急ぐ必要もないので、郵送に快諾。ついに最後のスタンプである25全駅集印を押印してもらう。これにて完走。以上。







#第3期「関東の駅百選」発表される
極楽寺(江ノ島電鉄)
身延(JR)
神奈川(京浜急行電鉄)
益子(真岡鐵道)
若葉台(京王電鉄)
佐野(JR)
日吉(東京急行電鉄)
鹿島大野(鹿島臨海鉄道)
片瀬江ノ島(小田急電鉄)
ひたち野うしく(JR)
根府川(JR)
県庁前(千葉都市モノレール)
横浜(JR)
館山(JR)
天王洲アイル(東京モノレール)
舞浜(JR)
東久留米(西武鉄道)
下仁田(上信電鉄)
後楽園(帝都高速度営団)
三峰口(秩父鉄道)
御嶽(JR)
高坂(東武鉄道)
御茶ノ水(JR)
深谷(JR)

・・・やっぱりまたスタンプラリーやるんだろうなあ。なんか第2期より難易度上がってるし。

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