Minami Shinjuku Adventure

南新宿アドベンチャー製作日記

2001/1/26

スズキ編集長からメール.

スズキ:
実をいうと、パロディ版BSD magazineの企画を立てているのですが、
昔のAhSKI!にあったようなゲームを(ダンプリストで?)載せたいの
ですが、今からお願いして制作していただけるでしょうか?

イッセイ: すごーく楽しそうですね.思わず,他の仕事投げうって何とかしたくなるくらい です.
スズキ: ダンプリストで載せるとなると、たいしたものはできないですよね。 タイトルだけなら、南新宿アドベンチャーなんてのがいいかもしれないですが。 ストーリーをどうしましょう?

これが,全ての発端.ちなみに締切は2末.30日くらいしかないのに安請け合いしちゃったワシって……(笑)

2001/1/29

とりあえず思いつきでストーリーのあらすじを考えてメールで送ってみた。ちなみに下書き一切無しで、推敲30分ほど。

主人公はしがないサラリーマンエンジニア.

しかし,新宿南口の高島屋食品売場で購入したソースを買ったところから彼の運
命が変わる.家に帰り,トンカツを食べようと,ソースの封を切るが盖が開かな
いのだ!!あれこれしていると,煙とともにソースの精が.曰く「このソースは
呪われている,開けるためには,この東京の何処に封印されている3人のソース
の精を解放せねばらなない..」

成行きとはいえ,主人公はソースの盖を開けるため(つまりオープンソース)の旅を
することになる.

途中,アクションあり,サスペンスあり,涙ありの展開.主人公が最後に見たも
のは?果して主人公は無事トンカツを喰うことが出来るのだろうか?

あとはな~んにも考えてませんが,こんなんでいいですか?

この段階でなんとなく秋葉のオープンソースまつり会場などが舞台となることが決まる。

また編集長の意向により、主人公は斜陽のパソコン雑誌の編集者ということになる。笑うに笑えず、むしろ泣けた……

2001/1/30

企画書を1時間ほどで軽く書く。今読むとひどい企画書だ。

主人公は斜陽のパソコン雑誌の編集者、日々ネタ探しと原稿集めに追われている。

しかし,近所のコンビニで購入したソースを買ったところから彼の運命が変わる.
家に帰り,トンカツを食べようと,ソースの封を切るが盖が開かないのだ!!あ
れこれしていると,微かな声がソースから..

「私はソースの精です.X教団(仮称)の魔の手により,このソース瓶に封印されて
しまいました.お願いします!私を解放してください.私を解放するには,この
日本の何処にある3つのアーティファクトが必要なのです」(CV 氷上恭子)

成行きとはいえ,主人公はソースの盖を開けるため(つまりオープンソース)の旅を
することになる.ここで,sourceと sauceは別ものじゃん!なんてつっこんでは
いけない.

途中,アクションあり,サスペンスあり,涙ありの展開.主人公が最後に見たも
のは?主人公の行く先々に現われる X教団の目的は?
果して主人公は無事トンカツを喰うことが出来るのだろうか?

--目的--

トンカツソースの封を切って,トンカツを喰うこと.そのためには日本のどこか
にあるというアーティファクトを手に入れなければならない.必要なアーティファ
クトは3つ.

1. 燭台
2. ベル
3. 本

この3つを正しい順番で使用するとトンカツを喰うことが出来る.

--仕様--

1)アドベンチャー(一応テキストのみだが,実写デジカメもアリ.その場合採算無視で取材敢行)
2)英語はしんどいので,とりあえず日本語で...(笑)
3)コマンドは選択式にしようかと.(楽なんで)

--設定集--

■Ah!SKI社

18年前に何者かにより,MMB爆弾で壊滅的的ダメージを受けた会社.その後,食
品業界として奇跡の再建.現在は全世界の調味料の95%のシェアを牛耳るまで成
長した.

最近アメリカの連邦裁判所に独禁法で訴えられ,会社分割の危機にさらされている.
会長曰く「ソースは弁当の一部であり,決して抱き合わせではない」
X教団との関係が兼ねてからウワサされている.

■X教団

オープンソースを悪用し世界征服を目論む悪の教団.教祖の正体は不明だが声は
滝口順平に似てるらしい.秋葉のオープンソース祭の裏会場で黒ミサを開いている
との噂も.

■MMB爆弾

MMB: Magnetic Monopole Bomb(磁気単極子爆弾)S極とN極のペア(双極子)と
して存在する通常の磁石に対して、S極またはN極のみの磁荷を持つ磁気単極子
(モノポール)を利用した電子爆弾.

■ソース

Ah!SKI社の主力製品の調味料.ありとあらゆる食材にマッチする,このソースの
発明がAh!SKI社の再生のカギとなったが,その開発の裏にはいろいろとドス黒い
ウワサが..

■オープンソースまつり

上のソース(sauce)と違い,こちらは source.一年に一回催される祭.青森ねぶ
た祭,加賀百万石祭と並び,日本三大祭りの一つとして有名.世界中のハッカー
達が一挙に集まるため,テロの標的にされることもしばしば.最近IPV6と口ずさ
む総理から,IT国家戦略のためにも警備を増強する指令が直々に出たらしい.

■初台

新宿の南にある街.新宿から京王新線で一駅.この街の経済はAh!SKI社で成立
している.調味料の使用料日本一の街.おかげで,何を喰っても味付けが濃い.
関西人には不評.

■秋葉の焼肉屋

華やかな備長炭の炭火焼の焼肉を食せる店だが,実は世界中の裏話が集まって
来るウラ世界の情報屋の溜まり場でもある.

■教祖

X教団の教祖.実はAh!SKI社の社長でもある.第三セクターによる経営不信の
ため建設が凍結されているバベルの塔の建設再開をするのが幼少のころよりの
目標だったらしい.その影響もあってか,社屋をトラップだらけに改良する.
社長室に生きて辿りついた社員はそれだけで役員になれるらしいとのウワサも.

■ソースの精

不運にもX教団の魔の手によりソース瓶に封印された精霊.精霊が封印された
ところで世界中の誰も困らない.主人公はトンカツに夢中で,このことに
全く気がついていない.間抜けである.

■ぶらっどホーム (Blood Home)

古くからLinuxやBSDのサーバ製品を扱っていた老舗の店.内装も独特で,猟奇殺
人を思わせるような赤が中心.壁には,ペンキでBLOOD!との落書もある.しかし,
それとは裏腹に店長は実は献血好きのきさくな親父.最近,ぷらっとホームとい
う似たような店が現れ困っているとか.

これに対する編集長の反応は一言。

スズキ:
ゲームについてですが、もう少しBSD的というか、BSDに絡めた話を
いれられないですかね? どうするかってのは、まだ考えていないん
ですが。(^^;

そりゃそうだ。(笑)

ちなみに、実際に出来たゲームは上の設定の50%くらいしか活かされていません。

とは言っても作っていかないと間にあわないので、とりあえずこのあたりからプログラムを本格的に始める。

2001/2/6

基本的なプログラムが完成する。我ながら早い。

ダンプリストを載せるということはバイナリが基本なわけで、南新宿の使用言語はCである。が、Cでガシガシアドベンチャーを記述するのはキツいので、適当なテンプレートからCのソースに変換する perlのプログラムをこしらえる。

あとはシナリオとフラグ整理なわけで、こっちが大問題と。

2001/2/11

オープンソースまつり会場および編集部の取材を敢行

取材の結果がゲームに活かされたのかどうかは疑問がのこるところ。(笑)

取材費は当然出ていない。青森<->東京の飛行機代は自腹。

2001/2/16

αバージョン完成間近

イッセイ:
で,もうすぐ南新宿のαバージョンが完成します!編集長!
最後のほうはネタ尽きたのでシモネタだらけだったり....

スズキ:
えっ! シモネタ???

編集長はシモネタが嫌いらしい。

2001/2/23

ゲーム内イベントの案が某ナイスガイから届く。この手のやつを考えるのは楽しいわけだが、それらをどうやって結びつけるかに逆に手を焼く。(本末転倒ともいう)

そしてゲームはだんたんと混沌の方向へ……

-- * -- * --

*登場人物*

-- * --  味方 -- * --

6号ちゃん(本名:アイシャ=プロトコール 6世/CV:川澄綾子)
・インターネットの世界から、アイ(愛ではなくIPアドレス)の普及
のためにやってきた皇女。平たく言うとキャンペーンガールか?ド
ジでノロマな性格が災いしてしばしばトラブルに巻き込まれること
も。毎回、お目付け役のタトルちゃんを困らせている。

タトルちゃん(温泉カメ♀/CV:小桜エツ子)
・6号ちゃんのお目付け役の動物。魔法が掛かっているので人語を
しゃべるし、温泉カメなので空も飛べる。こっちの世界にやってき
てから、どうもグチっぽくなったようだ。亀なのに6号ちゃんより
素早い。

王様(本名:アルティマ=ド=プロトコール/CV:緒方*)
・6号ちゃんの父親。インターネットの世界では名君であるが、親
バカで6号ちゃんの言いなり。さらにお妃のテレシアにも頭が上が
らず、肩身が狭い思いをしている。

お妃様(本名:テレシア=クリスティーネ=プロトコール/CV:佐久間レイ)
・普段はおとなしく、国民の受けも非常にいいが、一度キレると手
に負えない。でも6号ちゃんにはとてもやさしいお母さんで、母娘
の間は非常に仲がよい。


-- * -- 敵方 -- * --

敵の首領/4号ちゃん(本名:イリア=プロトコール 4世/CV:久川綾)
・ダークナンチャラ団の首領。実は6号ちゃんの実の姉だが、4号
ちゃんは姉の存在自体を知らない。元々は6号ちゃんのようにアイ
の普及のためにやってきたのだが、暗黒面に目覚めてしまい、気づ
くと悪の首領の座に収まっていた。一応、世界征服を狙っているら
しい。

アレード仮面(CV:緑川光)
・~仮面というと良い者みたいだけど、ダークナンチャラ団の幹部
(但し部下はいない)。いつも仮面をつけていて素顔は誰も見たこと
がない。相手の攻撃をそのマスクで受け流すのを得意とし、腰につ
けたレイピアで颯爽と戦う。首領のご褒美とおしおきのために6号
と戦う(ちょっとMのケあり)。女性ファンが多いらしい。

プロキシ将軍(CV:玄田哲章)
・叩き上げ(何の?)の軍人で、実は4号ちゃんのお目付け役だった。
4号ちゃんの指示に従い世界征服の野望の達成のために働いている
が、4号ちゃんを更正させたいと思っている。

アドレス二等兵(CV:二又一成)
・ダークナンチャラ団の唯一の下っ端。だが、分裂能力を持ってい
て集団行動も可能。実は実力者だと思われるが、極めてドジ。作戦
が失敗するのは、いつもこいつのドジが原因。プロキシ将軍直属の
部下

-- * -- * --

第26話(最終回)「6号ちゃんよ永遠に」

*あらすじ*

 遂に宿敵ダークナンチャラ団のアジトに潜入し、敵の首領と対峙
 した6号ちゃん。だが、敵の首領から【実は私はあなたの実の
 姉】という、衝撃の新事実を聞かされることに。こいつはスゲェ
 ゼ!

敵の首領「よくここまで来れたと誉めてあげるわ、4号ちゃん。い
  や、アイシャ」
6号ちゃん「な、なぜあなたが私の本名を知っているの??」
敵の首領「…ふふふ、あなたは知らないでしょうね、あなたに姉が
  いたことなんて」

 驚愕する6号ちゃん。

敵の首領「あなたがこっちの世界に来たのと同じように、あなたの
  姉もこっちの世界にアイを広めに来てたのよ。でも、いくら頑
  張ってアイを広めようとしても、所詮アダルトサイトを見るた
  めにアイが使われるだけだったわ…。それでむなしくなった姉
  は逆にアダルトサイトを見る人間からアイを奪うことにした
  …」
6号ちゃん「まるで、あなた自身のことのように話すのね」
敵の首領「… ったく、本当にトロい娘ねぇ。こんな娘が妹だなん
  て、虫唾が走るわ」
6号ちゃん「え?え?え?」
タトルちゃん「もう、あの首領が6号ちゃんのお姉さんだってこと
  だよ」
6号ちゃん「えーっ、そうなの?」
敵の首領「そのカメよりもトロいなんて。あきれちゃうわね。こん
  な娘にあたしの軍団が苦労してたかと思うと、情けないわ…」

 敵の首領(以下4号ちゃん)、ジト目で部下達を睨む。
 白々しく咳払いをする部下達。

6号ちゃん「パパやママ…じゃない、王様やお妃様からもお姉ちゃ
  んがいるなんて聞かされてなかったわ…でも、お姉ちゃんがい
  たなんて…。お姉ちゃーん!」

 4号ちゃんに抱きつこうとする6号ちゃん。
 どこから出したのか巨大なハリセンで6号ちゃんを張り倒す4号
 ちゃん(ベチッ)。

6号ちゃん「いひゃい~」(バッテンマークのバンソウコウが貼ら
  れた鼻を抑えながら)
4号ちゃん「ったく、馴れ馴れしくするんじゃないよ、このトロ
  娘!アタシがこっちでどれだけ苦労したか知りもしないで、挙
  句の果てには、人が苦労して普及させたアイを根こそぎ持って
  こうってのかい?」
6号ちゃん「でも~、いまのアイだけじゃなんか物足りないんだも
  の~」
4号ちゃん「(ズキッ)あ、あんたトボけた顔して結構痛いトコつく
  わね。そりゃ幾らアタシが必死こいてアイの普及に努めても、
  どうせ国民一人一人に別々のアイを広めて回ることなんてでき
  ないわよ。でも、同じアイを使い回せばそれで十分な人間の方
  が多いのよっ」
6号ちゃん「でもでも、やっぱり一人一人アイが欲しいと思うんだ
  けど~」
4号ちゃん「しつっこいわねぇ。アイなんて使い回しでいいって言
  ってるでしょ?どうせアイ、アイって言っててもいつもアイが
  必要なワケないんだし」

 6号ちゃん、急に目をぱっちり見開いて。

6号ちゃん「アイは必要不可欠だわっ!幾らおねえちゃんでもアイ
  を冒涜するような言い方されちゃ黙ってられない!
4号ちゃん「な、何よ急にシャキッとして…いいわ、そこまでアン
  タがやる気なら勝負してあげるわ … いくよ、お前たち!」
部下達「アラホラサッサー!」

 気づいたら開けた場所に。で、6号ちゃんと部下達のバトル開始。

プロキシ将軍「… あの娘なら、イリア様を元に戻してくれるかも
  しれん …」
アドレス二等兵「あの~、将軍?突撃しないんですか?」
プロキシ将軍「… ぶつぶつ …」
アレード仮面「ふっ、何をブツブツ言ってるか知らんが、今回こそ
  この私が6号を倒して首領のご褒美をいただくのだッ!お前も
  手伝え、アドレス!」
アドレス二等兵「は、はいッ」

 飛び出すアレード仮面。遅れて着いて行くアドレス二等兵。プロ
 キシ将軍はまだ何か考え込んでいる。

アレード仮面「食らえっ、6号!」

 アレード仮面は懐からワラの束を放り投げて、鮮やかなレイピア
 捌きでそれを空中でバラバラにする。なんと、中からは納豆が!

アレード仮面「必殺!納豆の舞っ!!」

 レイピアの先をグルグル回しながら納豆をかき混ぜるアレード仮
 面。その切っ先を眺めて目を回しそうな6号ちゃん。
 
6号ちゃん「め、目が回っちゃうよぅ、ふにゃ~」
タトルちゃん「6号ちゃん、目を閉じるんだって!」
6号ちゃん「あ、そっか!えいっ(ギュッと目をつぶる)」

アレード仮面「その時を待っていたぞ、食らえっ納豆縛りっ!!」
アドレス二等兵「うわ、かっちょえー」

 かき混ぜられていた納豆が、アレードのレイピアによってクモの
 巣のようになって6号ちゃんに降り掛かる。納豆によって体をグ
 ルグル巻きにされた6号ちゃんとタトルちゃん。手も足も出ない
 とはこのことだ。

4号ちゃん「ほっほっほ、いいザマだねぇ、アイシャ」
6号ちゃん「ふぇ~ん、助けてパパママ~」

 その時、何者かが6号ちゃんの体に巻きついた納豆を切り裂い
 た!
 
プロキシ将軍「そこまでになさいませ、イリア様っ」
4号ちゃん「なっ、プロキシ!お前気でも違ったのかい?!」
プロキシ将軍「イリア様。私はイリア様のお目付け役としてあなた
  様がご幼少の頃からずっとお世話差し上げて参りました。こっ
  ちの世界に来てからも、そしてあなた様が暗黒に目覚めてしま
  ってからも。しかし!もうこれ以上は我慢なりません。そろそ
  ろ目をお覚ましくださいっ!」
4号ちゃん「ぐぐぐ、え~い、何をしている、プロキシ諸共やっつ
    けておしまいっ!、アレード仮面、アドレス二等兵!」

アドレス二等兵「は、はいッ!」
アレード仮面「ふっ、貴様は昔からムシの好かないヤツだった。ち
  ょうどよい、この場で切り捨ててくれよう!そしてご褒美を
  !」
プロキシ将軍「今です、アイシャ様!この者どもは私目が引き受け
  ました!是非イリア様の目を覚ませて差し上げてください!」
6号ちゃん「え?あ、ハイ!」
タトルちゃん「いくよ、6号ちゃん!」

 4号ちゃんの下へ向かう6号ちゃんとタトルちゃん。それを尻目
 にかつての同僚の前に立ち塞がるプロキシ将軍。

プロキシ将軍「え~い、どこからでもかかって参るがよい!」
アレード仮面「いけ、アドレス二等兵。お前の元上司に目にモノを
  見せてやれ」
アドレス二等兵「よ、よ~し、行きますよ将軍。え~い、分身~」

 いきなり254体に分裂するアドレス二等兵。オリジナルのアドレ
 スの胸についていた数字(192.168.0.1)とちょっと違う数字が胸
 についている。

 254体のアドレス二等兵に囲まれたプロキシ将軍。将軍は目を閉
 じて何かを探っているようだ。そして、急に目を見開いて、
プロキシ将軍「お前が本体だ!(ボカッ)」

 プロキシ将軍は、大きな剣(ブロードソード)の柄の部分で胸に 1
 92.168.0.1 と書かれたアドレス二等兵を殴り倒す。胸に 192.16
 8.0.2 ~ 192.168.0.254 と書かれていた分身が消え去る。

プロキシ将軍「これからはその数字を隠すことに努めるがよい」
アドレス二等兵「きゅう」
アレード仮面「ええ~い、やはり役に立たぬか。やはり貴様はこの
  私の手で倒してくれよう!」
プロキシ将軍「掛かって来い!」


 プロキシ将軍に飛びかかるアレード仮面。
 
 そこでシーンが変わって6号ちゃんの方に。4号ちゃんはアジト
の一番奥の首領の部屋に避難(?)していた。

6号ちゃん「さあ、追い詰めたわよ、お姉ちゃん!」
4号ちゃん「追い詰めたですって?待ち伏せしていたと思わないと
  ころが間抜けな娘ね。アンタとアタシの実力の違い、思い知ら
  せてやるわっ!」

 後ろから魔法のステッキを取り出して、6号ちゃんに向かって構
 える4号ちゃん。

タトルちゃん「気をつけて、6号ちゃん。お姉さんがどう攻めてく
  るのか判らないから」
6号ちゃん「うん」
4号ちゃん「食らえっ、ICMP ボマー!」

 4号ちゃんがステッキを振ると白い文字で「ICMP」と書かれた、
 ありがちな黒い爆弾が雨あられと飛び出してくる。

6号ちゃん「えいっ!(ぱっと後ろから派手なピンク色でフリルの
    ついたパラソルを開く)」
タトルちゃん「ナイス!6号ちゃん!」
4号ちゃん「ならばこれはどう?ポートクラッカー!」

 4号ちゃんがステッキを6号ちゃんに向けて構えると、その尖端
 から大量のクラッカーが一斉に炸裂した。パパパパーーン!

6号ちゃん「えーいっ!」

 またしても先ほどのパラソルでクラッカーの紙吹雪を避ける6号
 ちゃん。

4号ちゃん「くっ!」
6号ちゃん「今度はこっちの番よ!えいっ」

 6号ちゃんがパラソルを閉じると、ありがちな魔法少女のステッ
 キに早変わり。それを大上段に構えて呪文を唱える6号ちゃん。

6号ちゃん「♪クロイブ イメクカ イテイアーっ!」

 ステッキの先から眩いばかりの光線が溢れ出す。そしてその光線
 は大きな一本の光となり4号ちゃん目掛けて放射される。

6号ちゃん「ファイナルアグリゲーション!」
4号ちゃん「うわーーーっ!」
タトルちゃん「やったー!」

 ステッキからの光の束を浴びて、4号ちゃんの姿が真っ白く輝く。
 すると4号ちゃんの体から黒い影が飛び出して、飛び散った。そ
 の場に座り込む4号ちゃん。駆け寄る6号ちゃん。

6号ちゃん「お姉ちゃん!」
4号ちゃん「… つ、あいたたたた … あれ?ここはどこ?」
6号ちゃん「お姉ちゃん、大丈夫?」
4号ちゃん「あなたは … まさか、アイシャ、アイシャなの?こん
  なに大きくなって…」
タトルちゃん「どうやら、暗黒面に引き込まれている間の記憶がな
  いみたいだね」
6号ちゃん「お姉ちゃん…」

 嬉しそうに涙ぐむ6号ちゃん。そこに、プロキシ将軍と仮面を外
 したアレード仮面が駆けつける。

プロキシ将軍「イリア様ーっ」
アレード仮面「イリアーっ」
4号ちゃん「プロキシ … それにアレード様」
6号ちゃん「アレード … さまぁ?」
4号ちゃん「彼は私のフィアンセ、アレード=ディスク伯爵です
  わ」
プロキシ将軍「正気に戻られましたか、イリア様」
6号ちゃん「フィアンセってどういうこと?」
プロキシ将軍「うむ、先程アレード仮面と一騎討ちとなったのだが、
  その際にきゃつの仮面が外れてな。実はヤツの正体はイリア様
  の婚約者であるアレード伯爵だったというワケだ。流石のこの
  ワシの目をしても気づかなかったわい」
6号ちゃん「名前が一緒なのにー。ドジねぇ」
タトルちゃん「… 6号ちゃんに言われたくないよなぁ」
6号ちゃん「ん?タトルちゃん、なんか言った?」
タトルちゃん「これにて一件落着って言ったの!」
6号ちゃん「調子がいいんだからー」

 一同、爆笑。そして幕が。

ナレーション「これで悪のダークナンチャラ団も壊滅し、こっちの
  世界に平和が訪れた。6号ちゃんと4号ちゃんの姉妹は手に手
  を取ってアイを広めてくれるだろう。ありがとう、6号ちゃん。
  永遠なれ、6号ちゃん!」

 再び幕が開いて、先程倒れたアドレス二等兵のアップ。

アドレス二等兵「って、ボクだけハッピーエンドじゃないの?」

 再び幕。

ほぼ、このままオープンソースまつりの中のイベントショーのイベントとして採用される。なお CVは後に全て削除される。

2001/2/28

0.9.3リリース。BSDマガジンの著者MLにアナウンスして、いろいろツッコミがはいる。そして編集部から死の宣告

スズキ:
あと、パロディ版のCD-ROMの入稿が3月9日になります。
7日くらいまでには、フィックスさせるようにしましょう。
よろしくお願いします。_O_

イッセイ:
地獄が垣間見えております. *_*

スズキ:
すでに地獄に突入しているスズキです。がんばりましょう。(^^;

表の締切決まり、励まされてるんだから愚痴を言いあってるんだか、わけわからない状態に。なお、以下のやりとりを見てもわかる通り、3/9には完成していない。(笑)

2001/3/2

Dawrinと Solarisへの対応完了。バージョン 0.9.7がリリースされる。

2001/3/5

いざ完成となるとプログラムやシナリオ以外でいろいろな問題が出てくるものである。

イッセー:
ゲーム中に登場する6号ちゃんの原稿は書いてもらったのですが,中に実際に
存在する声優の名前が出てます...これ出してもいいものなのでしょうか?
私だけでは判断できません.面倒そうなら消そうと思ってますが.

スズキ: 実名はまずいです。変更するか、消してください。
イッセー: 今さらですが,BSDライセンスってどうやって書けばよいんでしょう?
スズキ: これは、私も知りません。ご存知の方、お教えください。

他にも商業誌に掲載されるということで、政治的な配慮がいろいろ。スタッフロールも名前掲載をしてよいか、全員に許可を取る。

ちゅーかワシも作る前にライセンスの書き方を調べておけと……(笑)

2001/3/6

0.9.9リリース

イッセイ:
まだまだ不満は残りますが,これ以上いじくるとせっかく行なった
デバッグが無意味になりそうなので,一応ここで区切りをつけてお
きます.

致命的なバグが見つからない限り,このままということで..
はー疲れたー.

スズキ:
お疲れ様でした。どうもありがとうございます。

というのも束の間。編集長の鬼のようなチェックが入る。こんなに気合を入れてチェックをする編集長は見たことがない。パロディ版に対する意気込みを感じた。

スズキ:
今文章を見ていますが、結構修正が入っています。
*.dファイルをこちらで変更して、送り返せばいいですか?

2001/3/7

入稿直前、スズキ編集長とのメールのやりとりが密かつ何言ってるんだか訳わからなくなってくる……こっちはこのゲームだけやればいいけど、先方は寝てないらしい。きっとナチュラルハイなんでしょう。スズキ編集長はシモネタが嫌いなのでリテイクの嵐。

スズキ:
今、シモネタの部分をどのように変更するか考え中です。(^^;

イッセー:
だめっすか?(笑)

スズキ:
だめっす。(^^)

二人の会話もよくわからない。

火浦功のパクリが全部消える。

2001/3/8

1.0.0リリース

クリアできることを確認する。圧縮方法(ダンプリスト記載方法)は base64に決定。

実はプログラムだけじゃなく雑誌の原稿も書かないといけないいう事実に気がつき、雑誌の原稿(文章)も書く。でもって即日完成。

編集部かなりテンパってる様子。

2001/3/9

1.0.1リリース

森○朗が消された安全バージョン。

2001/3/12

原稿の著者校正が届く

「南新宿アドベンチャー」のレイアウトができあがってきました。
PDFとテキストをお送りしますので、校正をお願いします。
分量は今の状態で問題ありません。

3月14日には印刷所に入れなければいけませんので、申し訳ありま
せんが大至急お願いします。

PDFファイルにダンプリストが山のように入っていて眩暈がする。

文章はチェックできたが、ダンプはチェックできないんで、最初の1行と最後の1行だけチェックして多分問題ないでしょうということに。(っていうか打ちこむひとなんかいないっしょ)

というわけで脱稿~

2001/4/1

BSDマガジンパロディ版無事発売される。

原稿料は「ページ数(ダンプリストのページ含む) * ○○○○○円」いまさらながら Base64にしたことを悔む。

Created by Issei, Created at 2004-08-18 20:00:09 +09:00,Modified at 2004-08-18 15:43:34 +09:00

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