雑記 【雑記topへ】
2002.12.31
年越しは都内で。

太陰暦だったころの名残で月の最後の日を月陰(つきごもり)と呼ぶ。これが訛って晦(つごもり)となった。そんなわけで今日は大晦(おおつごもり)である。大晦日の定番といえば、年越し蕎麦。ところで、この蕎麦を残すと金運にめぐまれなくなる、と云う。金箔は金の小片を鹿の皮に挟んでひらすらドカスカ引っぱたいて作るのだが、このときに金の屑が出る。屑とはいっても金は金、もちろん回収して再利用する。以前は蕎麦粉を捏ねた団子を消しゴムのようにして金の屑を拾い集めたのだという。これに由来するらしい。この金粉入り蕎麦粉を茹でて喰っても、金はあらゆる金属のなかでもっとも安定な金属であるため体内のいかなる物質とも化学変化を起こさないので、むなしくそのまま排泄されてしまう。金が唯一溶ける液体、王水が体内にあるような生き物は人間ではない。

今年のBEST
秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏 その3」
村薫「李歐」
天藤真「炎の背景」
古橋秀之「サムライ・レンズマン」
森博嗣「そして二人だけになった」
荒川弘「鋼の錬金術」
NAMCO「鉄拳4」
「少林サッカー」

今月勝った古本。10冊1102円(税込み)。
今年買った古本。113冊12955円(税込み)。
読んだ小説。103冊。
2002.12.30
この時期の風呂掃除はつべたい。

一昔前のサーバルームには本棚状のラックがずらずらと立ち並び、そのラックには何段にもPCが重ねられていた。ところが、最近はちょっとしたPCならPCIのカードにすべて搭載できてしまうようになってしまった。これにあわせて、マシン1台分の空間にワンボードのPCを何枚も鮨詰めにしたブレードサーバというものが出てきた。ブレードは刃の意。ワンボードのPCを刃に見立てたネーミングである。1台分の空間で数十台分の性能を発揮する。従来、3次元構造だったPCを2次元に配置したため空間の利用効率がよくなったことになる。この考え方を推し進めると、いずれ棒状のスティックPC(1次元)を箱にびっしり詰めた剣山サーバや、小球状のスモールPC(0次元)を箱に充填したドル箱サーバなんてものが出てくるのだろう。シストリックアレーのようにうまく配線すれば並列コンピュータが出来るかもしれない。廃熱をどうするかは知らんけど。
2002.12.29
年賀状をようやくすべて投函。

コロコロコミック初期の人気漫画、ゲームセンターあらし。とにかくゲームで対決する漫画だったのだが、摩擦熱で手から炎は吹き出すわ、宙返りはするわ、静電気で雷は落とすわ、ゲーム中に呑気にヨガで精神統一してみたり、はたまた腕力で台風は作り出すわ、挙句は超新星まで持ち出してみたりととてもゲームとは思えん大風呂敷っぷりでその無茶苦茶さが面白かった(当時は)。その基本必殺技のひとつ、炎のコマ。ゲームの動作クロックを超える高速操作によりプログラムを出し抜く、というなんだかよく分からん説明がつけられていた。この技の登場当時は一秒間に200万回の操作をしていた。200万/秒は2MHzである。この理屈でいくと近頃のゲームでこの技を使うためには、100〜1000倍くらいのスピードが要求されることになる。ところでこの技に限らず彼の使う技はゲーム内容を無視した不正技ばかりである。あっという間に筐体がスクラップになること請け合いで、即座に出入り禁止である。昨今の懐かしの漫画リバイバルブームにのって、この漫画も復活の動きがあったのが結局実現しなかったのはここらへんが関係あるのかも知れない。ワシも手でコマ廻ししてみたことがあるし。
2002.12.28
光が丘に行った。

光が丘のとあるホテルに出かけた。なんかの懸賞で食事券があたったとのこと。現地に着いたのは昼過ぎだったのだが、どうにも寒い。駅前に高層マンションが立ち並び、道路に全く日が届かず、天気の割りにぜんぜん温かくない。昼過ぎだというのに道路端には霜柱が残っている。マンションがショッピングモールや駅に直結しているので、外が少しくらい寒くてもそんなに困らないのかも知れない。真新しいマンションやスーパーがならぶ駅前はそこの一角だけが妙に近代的で、そこだけで生活が閉じているようにも見える。実際、このあたりから全く移動しなくても生活できてしまうのだろう。自分の生活圏の外は実はハリポテだった、というのは板橋しゅうほうのアイシティ。
2002.12.27
勧進帳のような納品。

ゲームの場合、プログラム本体のバグ取りが終わったあとはゲームバランスの調整に力を注ぐの普通だという。理不尽な死に方をさせてプレイヤーのやる気を削がないためである。そんなわけで、マスターアップ寸前には微妙にプレイ感の違うバージョンのゲームが山とできる。当時、PS用某ギャルゲーのプログラムを作っていた某氏宅に遊びにいったら焼き済みCD-Rがハノイの塔のように積みあがっていたのが印象深い。大量にある異バージョンを区別するため、それぞれの版には何月何日何時版とバージョン番号が振られる。別にゲームに限らず、納期寸前のプログラムは大体いっしょで、実は今日がとあるシステムの納期だったのだが15:00納入のCDが16:00版となっているのはどういうことでしょう(答 途中で摩り替えた)。
2002.12.26
今年も黄色のインクがなくなった。青と黒もなくなった。素直に全色買っときゃよかった。

筒井康隆に。と、に関するエッセイがある。と、を本来の場所以外に使うとどうなるかを論じた文章である機械的に文末に。を打つのではなく著述者が自由に。と、を打つべきだとする。と、を論じているその文章自体が。と、の新しい使い方の実践になっておりなかなか面白い仕掛けの文章であったエッセイのタイトルもそのまま。と、だったと思うこの雑記もその。と、の使い方に倣っているこのように。と、を普通に使わない文章はとたんになんだか電波の匂いがするのであったゆんゆん
2002.12.25
今日読んだ小説に、火事に消化器を使うシーンがあった。消化器?

最近、PCパーツの小型化が進んだため冗談のような形状のPCが作れるようになった。9801Fの格好をしたAT機などはすでにありきたりになっている。ヴァーチャステッィクにパーツを詰め込んだコントローラの格好をしたmame専用PCというのを見たことがある。スーファミの筐体にパーツを押し込んでUSBにつないだパッドでスーファミのエミュレータを遊ぶ、という妙なPCも見たことがある。そういえば球形のPCというのもある。どっかに転がっていきそうである。さらに、バーベキューのコンロやトイレの便座に収まったPCもあるらしい。もうなんでもありだ。もはやあらゆる隙間はPCを格納できる可能性を秘めている。そのうち、台所の食器棚と壁の隙間にぴったりはまるニッチなPCなんてのが出てくるのかもしれない。ピーマンの肉詰めならぬピーマンのPC詰めとか。
2002.12.24
夜中に瞬停。VFのジジィは舜帝。これは五帝の一人の名前。53000hit。

研修で盛岡に半年住んでいたのだが、そのときにわんこ蕎麦に挑戦している。2回目の挑戦だった。1回目は二日酔いで大学の研究室の隅にひっくり返っているところを某氏に連れ出され、わざわざ高速で仙台から盛岡まで出かけての晩飯のとき。そのときは体調が悪く70杯しか喰えなかった。わんこ蕎麦は小分けした蕎麦をおばちゃんが次々におかわりしてくれるのだが、混んでいる時間帯だと一つのテーブルにおばちゃんは一人しかつかない。一回に50杯くらい運んでくるが、一つのテーブルに数人で座っていると一人一人にはそんなに蕎麦が回ってこない。最初は楽勝ムードである。ところが、そのうち誰かが脱落すると途端にキツくなる。それまでそっちにいっていたおかわりがこちらに回ってきるため、おかわりのペースがいきなりあがる。最後の一人になってしまうともう大変である。おばちゃんはマンツーマンでこちらが喰い始める前からおかわりを身構えている。おかわりが入る前に椀にふたをすればギブアップの意思表明になるのだが、そんな閑はない。おまけに一回運んできたそばは再利用できないのか、半ば意地になって喰わせてくる。勘弁してくれ、と音をあげても、男なんだから頑張りなさいと笑われてあしらわれてしまい結局全部喰わされる。なんだか学生コンパで一気呑みさせられてるような気分になってくる。なお、そのときの記録は102杯。100杯突破記念の手形が押入れに眠っている。
2002.12.23
年賀状、年賀状。

最近はやや衰えてきたが、ワシは高校のころからよく喰う。高校時代は丼飯1杯が軽く納まるクラス最大級の弁当箱を使っていたのだが、いつも早弁でなくなってしまい昼は購買のカツパンをかじっていた。大学時代に予告無しに帰省すると、飯が足りなくなるので不評だった。尤も、飲食店でよくやっているこれを喰ったら只みたいなので成功したことはないので、大した大喰いではないのだが。就職間もないころ、同期といっしょに営業販売をやっていたときのこと。この同期もワシに輪をかけて大喰いで、同期数人とでわんこ蕎麦に行ったとき、一番喰っていたのがコイツ(ワシは次点)。色々あって昼飯が結構遅くなり、二人とも非常に空腹なだった。そんなときに入った冷麺屋での会話。ワシら「おばちゃん、冷麺の大盛りってできる」店「できないよ」ワシら「じゃあ冷麺4人前(即決)」。二人で丼を4つ並べて二人前づつ喰った。なんとも燃費の悪いことだ。
2002.12.22
同じく休めん。とんだクリスマスプレゼントじゃのう。

チャイナ・シンドロームというのは、原発事故で融解した高熱の炉心が地面にめり込み、しまいには地球を突き抜けてアメリカの裏側の中国にまで達してしまうことを指した言葉。いくら炉心が高温とはいえ地殻を貫通するほどのエネルギーはないので、半ば冗談のネーミングなのだろうがアメリカ人のセンスはよく分からん。この名前の映画が公開された直後にスリーマイル島で原発事故があって話題となったと云う。ところが、この言葉を真に受けたSFスーパーアクション小説があるらしい。メルトダウンした炉心がマントルに達するとなぜか地球が爆発してしまうのだとかで、それを阻止すべくスーパーな主人公がスーパーな大活躍をする小説だという。ギャグならまだ救いがあるが、どうも大真面目らしい。誰か止めろよ。話は変わるが、トップをねらえ、のオープニングに出てくる近未来の日本列島はよく見ると福井県と福島県のあたりが海になっている。なんでも原発事故により消滅したことになっているのだそうだ。
2002.12.21
休めん。

東北大学は仙台市の川内にある。センダイシのカワウチである。ところで、鹿児島県に川内市というのがある。ややこしいことにこれはセンダイシである。このため、鹿児島の川内から東北大を受験しに来て仙台駅前の交番で「センダイへはどう行けばいいですか」と聞いた受験生がいる、という笑い話がある。地名は基本的に知らなければ読めないので難読が多い。石神井や日暮里は有名だから読めるのであって、字面から発音を連想することは難しい。撫牛子や及位や風合瀬や大嵐や膳所や出馬や放出や小牛田や木下や原田や西戸崎や厨川や占冠なんかはなかなか正しく読めない。逆にこれが全部読めれば立派なテツ。実はすべてJRの駅名である。そういえばJRの駅名にもいくつかややこしいのがある。福島駅が2つあるのは有名だが、他にも福岡県にない福岡駅(富山県)や石川県にない石川駅(青森県)などがある。東京〜博多のつもりで東京〜福岡の切符を買って、博多の駅で改札をでるまで本人も車内改札の駅員も全く気がつかなったという話を聞いたことがある。
2002.12.20
職場のすぐそばで現金輸送車強奪事件があったらしい。ヘリがうるさくて敵わん。

「ウロボロスの基礎論」読了。これでようやく「四十七人の刺客」「パラサイト・イブ」「すべてがFになる」「リング・らせん」「屍鬼」「理由」「ウロボロスの基礎論」をすべて読み終えた。これらは京極夏彦の「どすこい(仮)」に収録されている一連のギャグ小説「四十七人の力士」「パラサイト・デブ」「すべてがデブになる」「土俵・でぶせん」「脂鬼」「理油(意味不明)」「ウロボロスの基礎代謝」の元ネタである。もちろん元ネタを読んでおく必然性は全くない。「どすこい(仮)」を読む前に元ネタを読んでおこうという軽く考えていたのが、いつの間にか元ネタをすべて読んでおかなければならないにすりかわってしまい、自分でもなんでこんなことに拘ったのかがよく分からんようになってしまった。しかしこれでようやくあの暑苦しい装丁の「どすこい(仮)」が読める、とかいいながらいつでも読めると思ってしまったが最後、どんどん後回しにされて余計に読めなかったりもする。「覘き子平次」や「続巷説百物語」も積読だし。そういえば、TVで作者自ら「陰摩羅鬼の瑕」は今年中に出したい、と云っていたのはどうなったんだろうなあ。
2002.12.19
半年前のHDDクラッシュで住所録が消えたので、ポチポチと住所打ち。

大学の体育は単位だけが目的のなあなあの授業だった。ワシの選択はバレー(屋外)。適当に出身地別に班分けしてリーグ戦をやっていた。ワシは北東北チーム。これが見事に弱かった。連戦連敗、向かうところ勝てる相手なし、という体たらくで只でさえ緊迫感のない授業のなかにあっても一層やる気のないチームだった。順位は開幕以来ずーっと最下位。なんとかしなくては、みたいな向上心も皆無。この体育の授業以外で顔を合わすことがないメンバーだったので、練習もなにもあったものではなかったのである。そんな適当なチームだったが、ある時期から突如勝ち始める。理由は簡単。冬になって屋外が寒くなってきたのである。北東北の雪国育ちには穏やかなくらいの仙台の冬も南から来た人間には堪えたらしい。次第に対戦相手は動きが鈍くなりミスを連発。寒くなれば寒くなるほど相対的にワシらのチームに有利になった。破竹の快進撃が始まった。ついには序盤の大連敗をひっくり返し、勝ち越しまで押し戻し、Aクラスに手が届きそうにまでなったところで授業は終わった。終盤の追い上げで周囲に強くなった印象を与えたが、チームの内情は実は最初から最後まで何も変わっていなかった。そのまま続けていれば春になり暖かくなって、また弱くなったと思われる。
2002.12.18
年賀状ソフトが行方不明。はて。

ドラえもんにフエルミラーという道具がある。鏡に映した映像を実体化できる道具である。鏡なので左右反転して複製される。いやしんぼののび太はこれでおやつを複製したりするだが、実はこの道具で増やした喰い物は喰えない。別に毒ではないが、全く栄養にならない。蛋白質の元、アミノ酸には光学異性体というものがある。光学異性体は分子式は同じだが分子の立体構造が鏡像の関係にあるもので、それぞれL型とD型と呼ぶ。L型アミノ酸を鏡に映すとD型アミノ酸になる。この二つは化学的性質が異なり、L型アミノ酸を消化できる人間でもD型アミノ酸は消化できない。フエルミラーで増やした喰い物はD型アミノ酸で構成されることになり、喰っても全然体内で栄養にならないのである。まあ、フエルミラーを二回使えばちゃんと喰える喰い物が作り出せるのだが。ところで、生き物には必要のないD型アミノ酸を含む喰い物もあるらしい。納豆である。納豆のネバネバにD型アミノ酸が含まれているとのこと。ということは、鏡の国の住人がやって来たら納豆を喰わせるのが良い、ということか。なんだか妙な結論になってしまった。
2002.12.17
やや復調。喉いだいげど。

ワシが棲んでいた大学の学生寮だが、ワシがいた10年以上前の時点で年3回変わる寮運営執行部が120代だったので、築造はいまから50年以上前。木造建築の耐久年数は20年そこそこのはずなので、とにかくとんでもない超老朽物件であった。そんなわけで住んでいる連中も建物を全然いたわっておらず、酔っ払ってドアを蹴破るわ、廊下をバイクで走るわ、壁をぶち抜いて勝手に続き部屋を作るわ、部屋の中にタンポポが生えるくらいゴミだらけにしておくわ、近所の中学生に探検されてしまうわ、ひどいものだった。壁の落書きもひどかった。ワシが入居した部屋は、それまで寮一番の酒豪が棲んでいた部屋で、入り口には、酒屋、とデカデカと殴り書きがしてあった。部屋の壁は床から天井までびっしりと飲み会の記録がかかれていた。日付を見るとほとんど毎日呑んでいたらしい。のちに寮の呑み会でワシとその酒豪は意気投合し、ウォッカで一気しあって二人とも轟沈したのはちょっとした語り草になったものだ。どこの部屋もそんな感じで半世紀分の落書きだらけだったのだが、ひとつだけ全部屋共通の落書きがあった。役満和了記念落書きである。ワシも一つだけ記録を残してきた。さあ徹マンだ、と始めた1半荘目の1局目であがってしまったため、ひどく不評だった記憶がある。
2002.12.16
風邪びいだ。

大学1年の初冬、生涯ワースト3に入る大風邪をひいた。体温は39℃を超えていた。当時、昭和天皇も寝込んでおり飯時のニュースで体温やら下血やらの容態を生々しく報道していたものだが、この日ばかりはワシの体温のほうが高かったのを覚えている。悪化したのは理由がある。この日は小雪舞い散るかなり寒い日だったのだが、必修の体育の授業があった。1回でも休むと出席が足りなくなって、再履修という科目だったのでとにかく登校した。出席だけとってとっとと帰って寝込もうと思っていたら、見学を云い渡された。ワシの選択はバレー(屋外)。吹雪模様の寒風吹きすさむ中、ガタガタと震えながらバレーを見ていた。いっそ授業に参加し体を動かしたほうがまだマシと思えるくらい、体が冷え込んだ。ひどいハナシである。午後2時まで昼休みの健康管理センタの開くのを部室のコタツで震えながら待ったいたと思う。管理センタで注射を打ってもらい、食料を大量に買い込み部屋に戻り、ベッドに倒れこんだ。そのまま丸三日くらい寝たきりで生活したと思う。もしかしたらベッドの壁に弱音の落書きが残っているかもしれない。
2002.12.15
いまだに雪が残っている部屋の前。

大学の終盤の登校時間は夜9時くらいだった。そこから明け方までゲームをしたりマンガを読んだり、たまに気が向いたら研究したりとなんともだらけた生活をしていた。晩飯は途中のスーパーでなにか買って研究室で喰っていた。晩飯のついでによく果物も買っていた。喰い終わった果物の種は気まぐれで研究室の隅の空いた鉢植えに植えていた。計算機の余熱のせいか、研究室は真冬でもそこそこ暖かいため種はスクスクと育った。ところが、ライチなどが順調に伸びる中、ピンポン玉ほどもあったアボガドの種だけが一向に発芽しない。こりゃ駄目か、と諦めつつも水をやっていた。そんなある日いきなりアボガドの鉢から芽が50cmほども出ていた。たしか前の晩は無かったはずである。竹の子じゃあるまい、一晩でこんなに伸びて堪るか、と思ったがそうとしか考えられない。その後まもなくワシは卒業してしまい、誰も世話をしなくなった鉢植えは枯れてしまったという。なんであんなに一気に芽吹いたのかは謎である。
2002.12.14
オプティカルマウスを買った。

今や一般用語として定着した感のある言葉、デフォルト。C言語などで条件分岐でどの条件にも当てはまらなかった場合を示す用語が元で、特に指定がない場合の標準の値のような意味で使われる。元々はプログラムの用語なのであるが、金融業界にもデフォルトという用語がある。債務不履行を意味する。ようは借金踏み倒しである。えらくイメージが悪いが、実はdefaultの本来の意味はこちらの方。辞書をひくと、怠慢、不履行、欠席、欠乏となっている。これ以外にも、コンピュータ業界で好き勝手に使っているうちに本来の言葉の意味からどんどんイメージがずれていってしまった言葉がある。バーチャルなんかがいい例である。virtualの意味は現実的。仮想といったニュアンスは全くない。ちなみに仮想はimaginary。光学の虚像を意味するvirtual imageあたりからの混乱だと思われる。もしくはセガの一連のポリゴンゲー。
2002.12.13
最近眠い。

通行人がいきなり薬品をかけられて火傷をしたという事件があったらしい。ちょうどその事件のあった時間帯に、もちろん事件のことは知らずにそのあたりを電車で通過していた。薬品といいながら、実は単なる熱湯だったりするとなんだか呑気である。もちろんかぶせられた方は災難であるが。ところでマンガなどでたまにハッタリ小道具としてとんでもない強酸が出てくる。小動物を放り込むと数秒で白骨化してしまったりする。この液体の上に足場を組んで戦ったりする。って、男塾だけか。蛋白質を分解するのならアルカリの方が有効なのだが、なぜかこの手の罰ゲームは強酸である。そんな強酸なら保存容器も融けそうだとかいう突っ込みはまあ置いておく。話は変わるが、ソーダという言葉がある。炭酸のイメージがあるが、本来はナトリウム塩を示すオランダ語である。ナトリウム塩のひとつである炭酸ソーダ(炭酸ナトリウム)から、なぜか炭酸=ソーダというイメージになってしまっている。なんか酸ばかりがメジャーに。
2002.12.12
腹痛い。祓いたい。

限定版、というものがある。通常の物よりデザインや機能を少々グレードアップさせて付加価値をつけて、数量を限定して売る。数量が少ないほど、持っていることがステイタスになるため、物によっては争奪戦がえらく白熱することもある。投機目的で買いあさる人間もいるとか。限定版という言葉だげで宣伝効果があるため、最近は限定版もインフレが加速。限定100万セットとか云うのを見たことがあるが、本当に限定なのかと。かつては一番速い電車を指していた急行も乱造しすぎてさらにワンランク上の特別急行を作らざるを得なかったように、差別化のためにワンランク上の限定版が出来るのかもしれない。特別限定版とか。って、もうあるな、コレ。
2002.12.11
「**さんお願いします」「**は5時に戻ります」「では5時に掛け直します」・・・5時。「(トーキー)本日の営業は終了しました」。厭がらせか。

普通の本は原稿用紙にして500枚程度。1文字2byteとして2*400*500=400kbyte。たったの400kしかない。下手な*.jpgより小さい。最近のPDAのストレージは100M単位なので、電子化された本をちょっとした本棚並みに携帯できる。それを狙ったPDA用の読書ソフトも多く出ているし、電子小説のオンライン販売なんてのもある。版権が切れた小説のアーカイブ化プロジェクトもある。薄い文庫本程度のPDAにそれだけの情報を格納できる利点は認めるし、最近の液晶は視認性も良くなってきているのでPDAの液晶画面で字を読むのもそんなに苦にはならないのも分かる。便利だと思う。しかし、物体としての書籍を所有したいという欲望を満たせない。いくら高度化した端末や媒体でも、紙の書籍をずらりと本棚に並べたいという、空間充填欲とでも云うべき欲求の代替にはならないだろう。書斎にCD-ROMが数枚転がっているだけでは様になるまい。電子化されるとスペースをほとんど取らない、というのは偽装工作に最適だったりするが、それはまた別のハナシ。
2002.12.10
特別賞与支給額から上長による評価を逆算するツールが出回っている。ひー。

実家の犬は今のシーズが4代目。初代は25年前に祖父がどこからか連れてきた狆で、2代目はこれまたどこかから貰われてきた雑種、3代目が転居した従妹が持て余して引き取られてきたマルチーズであった。3匹とも同じ木の根元に眠っている。このうちの2代目(たしかコロ)は子を生み、そのうちの一匹が近くの家にもらわれていった。生まれてからある程度大きくなるまではワシの家で育てられた。いかにも雑種らしく逞しく育ったのだが、生まれて間もないころは可愛いものであった。手のひらサイズの頃に、庭の盆栽の隙間にはまって動けなくなってひゃンひゃン鳴いていたところを保護されたなんてこともあった。貰われていった先でどんな名前で呼ばれていたかは不明だが、この子犬の幼名は「なすび」であった。後にマルチーズの飼い主になる従妹が名付け親。従妹「この犬の名前は?」弟「(まだ)なし」従妹「なす?、なすび?」。どんな耳だ。なんだかカンガルーみたいな命名法である。
2002.12.09
起きたら大雪。と思ったら都内はそうでもなく、しみじみと田舎住まいを実感させられる。

雪ではしゃぐのは犬くらいかと思いきや、大人も結構はしゃぐ。ただし雪そのものにはしゃぐのではなく、雪で交通機関が乱れて通勤が大変になったことをなんだか自慢げに語り合う。いつもよりぎゅう詰めの電車にいつもより長時間押し込められたことを、ちょっとした冒険譚のように思うからであろうか。ワシも普段の倍近く電車に閉じ込められたのだが、雪なんぞ珍しくも無いし、ぎゅう詰めも東西線でもっとひどいのを経験済みでなのであまりはしゃげない。それはそうと、小学校のとき一回だけ雪による休校があった。ものすごい吹雪の日で、真面目に吹き飛ばされそうな強風だった。風が激しすぎて呼吸がしにくかったのはこのときだけだ。視界は完全にゼロ。休校の知らせを持ってきてくれた近所の父兄にも全く気づかなかった。休校決定前に車で学校に送ってもらった連中によると、煙突から風が逆流してストーブが火を噴くなどエラい騒ぎだったらしい。なんでも自習して給食喰って天気が落ち着いた頃を狙って早々に帰ったらしい。ワシが休んでいる間に、そんなお祭り騒ぎがあったことをちょっとうらやましくも思ったものだ。でも、窓の隙間から雪が吹き込んで屋内に吹き溜まりができるようなオンボロ木造校舎は今はもうない。
2002.12.08
北国生まれでも寒いものは寒い。ただ、口に出さないだけ。

今日は冷えるので暖かいところに逃げ出した。自分の部屋を暖めると光熱費がかさむから。吝嗇である。ということで、近くの図書館に行った。この図書館は分館なので蔵書は大したことがないのだが、公民館などが併設されており建物は不必要に立派である。外見は武道館かアンドアジェネシスを二周りほど小さくしてみすぼらしくしたようないかつい屋根をしており、何故か中心の天頂部にはガラス張りの展望室まである。トトロの森でも眺めるのか。ちなみにトトロは所沢の所が訛ったもの。所沢在住の宮崎監督の知り合いの小さな子が所沢をととろざわと発音していたのだとか。図書館脇のホールで何かの発表会があったらしく、おしゃまな格好をした小さいお嬢ちゃんたちがいたのだが、当然のように大騒ぎをしており、読書がまったく捗らなかったのはご愛嬌。
2002.12.07
ファミレスで寝てたら、怒られた。

呑むと眠りが浅くなるのか、ゆうべ3時に寝たのに7時に目が覚めてしまう。一人なのをいいことに一人PCに向かって一人でしか見れないような*.mpgを見る。予約が手軽なので何も考えずに10月当初に週7本録っていた番組は、最近になって週4本に落ち着いた。HDDの減りに視聴がおっつかなくなったためである。ところで、ワシは小説を通勤電車でしか読まないのだが、それだけで今年読んだ本が100冊近い。それだけ長い時間電車内にいるということである。Palmの日本語OSだったJ-OSは通勤電車だけで開発されたという。それに倣い、電車内の時間の有効活用を図り、PDAで録画視聴を考えたほうがいいのかも知れない。しかし、生活を便利にするために出来たであろうPDAが、5分10分といった日常の細切れの時間に侵食してきて、最終的には生活スタイルがPDAに縛られてしまうのはテクノロジーの適用としてなんだか正しくないような気もする。
2002.12.06
一年ぶりくらいの渋谷呑み。

職場の席替えがあった。なぜか妙な席になった。入り口すぐ横の自販機の前である。部屋を出入りする人間が片っ端に目の前を通過するわ、自販機にくる客は背後に立つわ、おちついてメイルも読めん。おまけに員数が合わんのか、ワシの机だけ皆と違ってなんだか昔懐かしい感じのする木の勉強机(引き出し付)。全く落ち着かん。引き出しの中には誰が残したか、呑みさしの焼酎のパック。通りがかる昨日まで同じ辺りにいた人間から、生暖かい目で見られる。真面目に苛めに合っているような気分である。おちおち居眠りもできん。いや、居眠りなんぞできるほど閑でもないが。
2002.12.05
久々のスーツ(髭アリ)。

放浪の友、乗り放題乗車券。青春18きっぷが有名だが、JR東は幾つか使いでのある乗車券を出している。東北が実家のワシは重宝している。考えてみたら最近、普通乗車券を買ったことがない。企画乗車券には使えないJR東の株主優待の割引券は使う機会が無くて、毎年金券屋に持ち込んでいたりもする。そんな乗り放題乗車券だが他人への譲渡は禁じられている。上りを使う人間と下りを使う人間とで一枚の乗車券をリレーして移動できてしまうからだ。これを斡旋していた人間が捕まったとのこと。罪状はダフ屋扱いになるらしい。しかも乗車券を回収するために乗車券を売った相手と同じ電車に乗って行ったり来たりしていたらしい。非効率なこと甚だしい。時間ばかりかかってさっぱり儲からなかったという。ご苦労様である。昔あった周遊券も周遊区間では乗り放題だったのだが、これの規則には抜け道があってそれを活用する出張サラリーマンがいたりしたものだが、最近は規則も雁字搦めでそんな抜け道も見当たらなくなってきている。詰らん。
2002.12.04
雨。職場に傘2本目。

昼飯に焼魚定食を頼んだ。しばらくしてやってきたのは、なんだかよく分からんデカい塊を焼いたもの。よくよくメニューを見てみれば、焼魚(カマ)、とある。マグロの頭か。確かに焼いてある魚だが、これは焼魚とは云わんだろう。どこが喰える部分でどこが骨なのかが分かりにくい。皮を剥がし骨をバラし、あちこち突付きまくっては喰えそうな部分をこそげ取っては喰う。どこらへんで喰い終わったのかよく分からんうちに、喰える部分がなくなって喰い終わってしまった。やたらデカい骨が残ったが、喰える部分もそこそこ多く、ちゃんと腹は膨れた。腹は膨れたのだが、いまいちカタルシスにかける昼飯であった。カマは昼飯にはあまり合わん。やっぱり酒でも呑みつつ適当に突付くのがよろしい。
2002.12.03
一兄さん。PSは8歳。

もう時効だろうが、中学時代にカンニングをしたことがある。ただし、教える側。試験の余った時間に周囲の人間にワシの答案内容を伝えたのである。もちろん、キョロキョロはできないし、メモを手渡すとかいった派手な動きもできない。そこで考えだされた方法がブロックサイン。事前に選択肢の番号に対応した動きを決めておいて通しサインを出す。受信に成功したかどうかを確認するために相手を見ることも出来ないので、通信の同期をとるためのサインも決めておいた。あいかわらず変な方向にエネルギーを使っている。おかげで、意味もなく鉛筆を置いたり、鼻をこすったり、貧乏揺すりをしたりとやたらとバタバタしていた。幸か不幸か、伝送エラーや同期ずれもなく回答はかなり正確に伝わり、ワシの近所の平均点が妙に上昇するという現象が生じた。これでバレないはずがないのだが、特に追求はされなかった。ワシの真後ろで最も恩恵にあずかった一人は受験に失敗しているので、因果応報は辻褄があったのかもしれんが。
2002.12.02
背中が痛い。姿勢悪いからなあ。ペキボキ。

いつの頃からか、右手の調子が妙だ。特段痛くも不自由でもないが、妙に鳴るのである。それもパキパキと指を鳴らすのともまた違う感じで、続けざまに何回でもゴキゴキ鳴る。しかも片手で手を握るだけで鳴る。指関節のどこかの骨が削れて鳴っているのではないかと訝しくなる。指を鳴らすメカニズムは完全には分かっていないと聞いたことがある。関節の体液中で急激な動きによる圧力変化によって発生した気体が共鳴してなんちゃらとからしいが、過渡的な現象なので解明が難しいのだとかなんとか。そういえば、人柱系バイトに骨を折る人体実験というのがあるらしい。内容はそのままである。骨の折れる過程を記録するために、人為的に骨折するバイトである。治療込みで骨1本5万だか10万だとか。鎖骨を折って12年たつが、いまだにたまに痛む。だから、10倍もらってもやりたいバイトには思えん。もしかしたら都市伝説なのかもしれん。死者の驕り。
2002.12.01
はやてのよ〜に〜♪

今日、JRのダイヤ改正で新幹線が延びたり、はつかりが廃止されたり、3セクの青の森鉄道やIRGいわて銀河鉄道が開業したりしている。首都圏では臨海線が延伸して大崎でJRと接続して埼京線と直通運転するようになった。ちなみに直通運転はしていないが臨海線は新木場で京葉線とも繋がっている。当初の計画では京葉線は東京ではなく羽田に延びる予定だった名残である。臨海線は両側でJRに繋がっていることになる。両側で相互乗り入れをしたらキセルし放題だろうから、新木場側の直通運転は当分ないだろうが。そんなわけで、春のモノレールに続いて臨海線でもSuicaが使えるようになったため限定の記念Suicaが売り出された。・・・安易に買いに行かず正解だったかもしれない。鉄道系ニュースサイトを見たら、新木場は午前6時の段階で百人単位の行列ができており、かなり殺気立ったことになっていたらしい。なぜか鉄道趣味が嵩じると殺伐としやすい。撮影場所争いとか廃止最終列車の席取りとか。不思議だ。一方、ワシの趣味であるところの廃線歩きなんぞはいつも無人の原っぱの散歩なんでのんびりしたものである。たまに遭難しかけたりもするが。
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