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放浪記
その無軌道な足跡の数々


2000.05.07 宇品線跡探索

宇品線は広島から宇品の5.9kmを結んでいた路線。開業は明治27年。元は陸軍の要請により開業された軍用鉄道であった。平行して広島電鉄市内線が走っていたこともあり、昭和41年の上大河〜宇品廃止、昭和47年に旅客営業が廃止、昭和61年に貨物が廃止され、全線廃止された。

結論から云うと、時間がなかったこともあって、廃線らしい跡はほとんど見つけることができなかった。

宇品駅跡に長いホームと赤レンガの倉庫が今もあると聞いて、市電で宇品まで出張り、近くを歩いてみたが、つい最近すべて取り壊されたらしい。今は共同溝工事を行っており、ホームのあったらしい場所は土砂がつみあがるばかり。そもそも宇品駅跡全体に工事用の柵がめぐらしてあって近づけないのだが。その金網越しに、工事現場の片隅にレンガの壁が残っているのが見える。宇品駅跡の赤レンガの倉庫の壁の一部をこういった形で保存していこうということらしい。

【宇品駅跡にある赤レンガの壁】


猿猴川にかかっていた橋の橋脚を利用していたという歩行者専用通路は、となりに車道橋建設中のため、撤去。その延長上にあるはずの路盤は工事車両専用道路となっており、入れず。そんなわけで、消化不良もいいところ。この遺恨は、いずれまた。

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